VWビートルでのオーディオ不具合原因検証と修正
愛らしい形状で人気のある、フォルクスワーゲン(VW)ビートルです。
黄緑色に全塗装したボディは、カブトムシではなく、どことなくカエルのようにも見えます。
走行中に精神安定上良くない、大きな「ザリッ」!
「走行中に「バリッ」「ザリッ」と音が出て、怖いので診てほしい。」
相当に大きな音で、ノイズが出るようです。
段差を乗り越える際に出るようですので、接触不良が怪しいところです。
拝見しますと、20年ほど前に人気のあったDENON製高級CDデッキに交換してありました。
ドアスピーカーも交換してあるとのことです。
交換してあるということは、製品不具合の他に、施工不良なども考える必要があります。
症状確認と原因究明
純正から変更していなければ、経年変化を疑うべきでしょうが、一通り、確認します。
CDを再生してみますと、ごくたまに「ザリッ」という大きなノイズが発生します。
確かに、聞いていて、怖いです。
精神安定上、大変よろしくありません。
心がザワつく感じです。
外付けアンプではなく、デッキ内装アンプでしたので、診る箇所は以下3か所です。
- オーディオデッキ周り
- Aピラー周り(ツィーター)
- ドア周り(ドアスピーカー)
デッキ常時電源の接触不良
オーディオデッキを取り外して、配線を確認します。
デッキ内蔵アンプですので、基本的に電源類とスピーカー信号線のみです。
デッキを引き出してくると、おやおや?黄色い線が抜けています。
コネクタから抜け掛かっていて、振動で接触が離れるタイミングで、ノイズが発生していたのだと推測します。
なぜか2個同じものを接続
細かく配線を診ますと、デッキ付属のノイズフィルターが直列に2個接続されています。
過度なフィルタリングは、音が悪くなる原因ですし、場合によっては音が出なくなります。
伺ってみますと、過去の事故の関係で、2台の車を1台に仕立てた車両だそうです。
「仕立てた修理屋さんに「オーディオ分からないんだけど」と言われたけど、なんとか組んでもらった。」
とのことで、なんとなく納得です。
不具合対策と修正作業
原因部分のコネクタから線が抜けないよう、対策をして組み直します。
他にも怪しそうな部分も併せて修正し、若干のノイズ対策も行います。
「オーディオ分からない」と自負している方が作った車両ですので、触った箇所は全部見ないと安心できません。
ツィーター部分は音の修正
Aピラーにあるツィーター部分をチェックします。
固定は角度付けなどは実施されていません。
乗員に向けた角度付けして、再固定しました。
同じツィーターのままでも、高音の出方が変わりますので、音の拡がり感も増えます。
ドアスピーカー取り付け修正
ドアスピーカー部分は、内装内の音対策をしてあるようにも見えなくはないですが、ちゃんと考えてあるかは分かりません。
チェックと同時にネジ再締め付け
一旦貼ってあるものを剥がして、取り付け状態チェックと同時に、スピーカー固定ネジの再締め付けを行います。
再締め付けするだけでも、音質向上効果があり、音がハッキリ出るようになります。
内装内の音に関しても考慮しています。
修正作業後の音
見た目は純正と変わりません。
「ザリッ」というノイズも出ませんし、音自体もハッキリした感じに変わりました。
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