段差でザリッ音の不具合対応～ホンダライフ編
「段差を乗り越えると、ザリッという音がする」とお電話いただき、見させてもらうことになりましたホンダ・ライフです。
弊社に到着した時には、既に片側から音が出ていませんでした。
手が入っている部分に不具合原因があるかも
車両を拝見しますと、何もイジっていないわけではなさそうです。
CDデッキとスピーカー、アンプ内蔵サブウーハー装着、という内容です。
純正状態から一切いじっていないオーディオで不具合が出ている場合は、デッキ部分に不具合を抱えていたり、経年劣化によるスピーカー破損が多い話です。
何かしか手が入っている車両の場合、残念ながら機材ではなく取り付け状態がNGということが多い昨今です。
同様な不具合案件(弊社にて修正済み)
以前、同様に「段差でザリッとノイズ発生を対処」した案件では、主な原因は後付スピーカーの回路への接続箇所での締め込みミスが原因でした。
ライフに装着されているスピーカーは、外付け回路が無い単体タイプ(高音専用スピーカーであるツィーターがスピーカー中央に付いているタイプ。コアキシャルと言います。)なので、同じ原因とは思えません。
不具合原因の検証作業開始
スピーカーの取付状態を確認するために、ドア内装を外します。
スピーカーの固定ネジを外すのに＋ドライバーでネジを回そうとすると、ユルい…
締め付けを確認しますと、やはりすべて締まっていない状態です。
MDFと呼ばれる、木材の粉を接着剤で固めた素材でスピーカー固定台座を作成されていました。
弊社で推奨している金属製台座とは違い、ある程度以上絞め込むことができませんが、少しユル過ぎです。
締め付けを強くするだけでも、音が良くなりますので、これは後ほど。
気になるのが配線の状態です。
スピーカーを外します。
結果的に、スピーカーが接続されていない状態
スピーカー単体は何も問題ありませんでしたが、接続されているスピーカーケーブルが端子部分で切れています。
繋がっていませんから、音が出る訳がありません。
スピーカーへの線が切れかかっている時に、接触と非接触を繰り返して「ザリッ」という音を発生していたのではないかと推測します。
スピーカーへしっかり接続できるよう、端子類を新しくして再接続します。
不具合が消えれば、okです。
左右非対称では、バランス良い音は出ない可能性が高い
もう片方のスピーカーも内装を外してチェックしてみますと、面白いことに接続方法が異なりました。
スピーカーケーブルの処理方法が違う上、少々怪しげな接続状態です。
処理が異なると音も変わる可能性がありますので、できるだけ合わせたいところです。
先に対処をすることで、近い将来に不具合が発生する可能性を無くしておきます。
端子の再カシメや固定ネジの締め込みなども含め、可能な限り左右同一にします。
ドア左右のスピーカー取付状態を修正して不具合は無くなりましたが、音はいかがでしょうか？
片側から音が出ていない状態しか見ていませんから、あくまでオーナー様の主観ですが、「以前よりも、しっかり良い音がしている」とのことです。
やはり正常動作にも音質にも、取り付けは大事です。
ノイズを含め、カーオーディオでの不具合を、分解して原因検証と修正をします。
「良い音にしたい」というご希望も、ご相談から承ります。
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