デモカーi-MiEVスピーカー第13弾~サイドインパクトバー補強

オーディオ実験再開したデモカー三菱i-MiEV
約1年前までコツコツ行ってきた、デモカー三菱i-MiEVの音質向上実験を再開しています。

1年前に実施した一連の実験活動は、それまで実験したいと蓄積していた内容を12回に渡り、行いました。
過去の実験や変遷はコチラ

クラリオンフルデジタルサウンド
前回終了後、純正ナビ+フロントスピーカー交換を行ったオーディオシステムは、クラリオンFDS(フルデジタルシステム)+デジタル出力内蔵ナビMAX776Wへ変更しています。

FDSをはじめとするデジタル化で、ノイズが無いことや収束の早さ、緻密さ等、大幅に改良されました。

システム大幅変更だけでなく、デジタルスピーカーになってからも取り付け技術が音にとって重要な点は変わりません。

1年前に実験活動を終えてから、何点か実験によって確認したい内容も増えましたので、活動再開です。

ドアスピーカーは、高音専用スピーカーであるツィーターがセパレート(分離型)の場合でも、音全体の80%を出していると言われています。
ドア内部の音環境を整えるのは、音を良くする近道とも言えます。

新しいメニューはデッドニングではなく剛性向上

現代のドアにはサイドインパクトバーという、側方からの衝突安全を考慮した棒(車種により形状は異なります)が入っています。

バーの前後や途中をドア鉄板に溶接されている構造です。

側方からの衝突に耐えるためだけですから、音に関しては寄与していないと考えがちです。
剛性を上げて、音のベースをしっかりさせる部材と考えると、音質向上の手法もありそうです。

i-MiEVの場合の施工方法

i-MiEVのドア内装を外したところ
i-MiEVのサイドインパクトバーは、波状の板です。
他車種と同様に、前後と途中を溶接しているだけです。

内装を外して、雨漏り防止用のビニールを破かないように気を付けて剥がし、サイドインパクトバーとドア鉄板の間へ防振材を貼ってみます。

弊社で採用している防振材は、積水化学工業製レアルシルトです。
貼り付けに最適なサイズに切断して、要所要所へ貼り込みます。

ポイントは、接合されている箇所から離れた箇所から、です。
剛性を上げたり、ビビりにくくするためだからです。

車両によっては、サイドインパクトバーをぐるっと包んでしまう方法を選択したくなりますが、経年変化で接着層が縮んでしまうためか、接着層とアルミ層が剥がれてしまいますので、お勧めできません。

i-MiEVサイドインパクトバー防振材追加
接着層が縮んでも形状を保てる、織り込んで差し込むような形状がベターだと思われます。

i-MiEVサイドインパクトバー防振材施工後
施工はこれだけです。
雨漏り防止ビニールと内装を元通りに取り付けします。

施工内容は少ないながらも、効果は高い

片側施工して、左右の音の違いを確認します。

音のリアル感が増えています。
特に高域で顕著な傾向です。

相対的に低音のボリュームが若干減少した感じを受けます。
少しですので、ウーハーのボリュームやイコライザで容易に調整可能なレベルです。
少し(1dBほど)ウーハーのボリュームを増やしました。

全体的には、施工前は「音を何も制御しないで出しっぱなし」のイメージです。

両方施工しますと、若干気になった低域の減少は気にならなくなり、結果的にはウーハーボリュームは元に戻しました。

全体の結果としましては、ドア部分の剛性を増やしたことによって、音のリアル感が増えた、ということになります。

オーディオ実験活動、まだまだ続きます。


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