スピーカー交換で予想より音が良くならない時の対応方法
コンパクトハッチバックカーで、走りを楽しみたい方に人気の高い、スズキ・スイフトスポーツ(ZC32S)です。
イメージカラーは、ラリー世界選手権で活躍した「イエローブレット」の名の通り、黄色(正確にはチャンピオンイエロー)です。
他店でオーディオ取り付けして「音が良くならない」
「他でオーディオを取り付けしてもらったのだが、思ったより音が良くならない。何か良くなる方法はないか?」
ご来店いただいて車両を診させてもらいました。
サイバーナビとサブウーハーとスピーカー取り付け済み。
ナビは、パイオニア・カロッツェリア製サイバーナビAVIC-CZ902
助手席下にアンプ内蔵サブウーハー、クラリオン製SRV250
スピーカーは、ダッシュボード上に高音専用スピーカー(ツィーター)が付いていますので、セパレートスピーカーが付いているようです。
一通り、カーオーディオの機材は入っておりました。
音は純正よりはハッキリした音が出ているものの、それほど効果が高い感じではありません。
ナビは音質良好なものですし、サブウーハーも鳴っていない訳ではありません。
やはりスピーカーから出ている音が良くないのだろうと思われます。
スピーカーの機種と取り付け状態を確認
スピーカー機種の問題もあるでしょうし、取り付け施工方法が良好ではないのかもしれません。
ドア内装を取り外して、取付状態を確認します。
ケンウッド製スピーカーKFC-XS1703が付いています。
高音専用スピーカーであるツィーターが別体の機種ですので、それなりに音にこだわった内容ではないかと推測します。
接続されていないツィーターが存在
あれれ?ドアミラー内側に、もう1個ツィーターが付いています。
配線接続されていないので、音は鳴っていません。
スピーカー交換の際に取り外し忘れたのでしょうか。
使用するわけではありませんので、手間を惜しまず外します。
スピーカー固定台座は、なぜコレ?な選択
スピーカー固定台座は、「これしか使えない」と言われたそうで、アルパイン製木製バッフルボードが付いています。
スイフトスポーツですと、スピーカーと同じケンウッドのアルミ&ラバー製バッフルボードも使えますし、金額もアルパインの木製と1000円程度しか変わらないのですが…
「少しでも安く」というご希望か、もしかすると店舗での販売上で何かあるのかもしれません。
スピーカー固定台座の材質について
弊社では、可能な限り、スピーカー固定台座(バッフルボード)は木材以外のものをお勧めしております。
木材は雨水による経年劣化がありますが、プラスチックやアルミや鉄は劣化しません。
取り付け直後だけでなく、車内で何年も使うことを考えますと、劣化する前提の材料はできるだけ使用を避けたいところです。
木製バッフルボードでしたので、ネジ穴の割れがありました。
ネジ締め付けによる座屈もありました。
劣化しますと、しっかり固定できなくなりますので、音が悪化するだけでなく、破損による事故にも繋がります。
オーディオショップが車両専用に製作する場合、バッフルボードを作るのに接着剤だけというところもあるようで、数年経過で「スピーカー脱落によって音が出なくなる」という他社施工不具合を最近修正したばかりです。
バッフルボードの材質によって、音も変わる
バッフルボードの材質による音の変化も見逃せないポイントです。
弊社でのバッフルボード付け替えによる実験では、より硬い材質の方が良好な音になることが実証されております。
ワンオフ作成や市販品の中で一番硬い材質は鉄ですので、基本的にパイオニア製鉄製台座を使用しております。
ご相談しましたところ、台座を鉄製に付け替えしつつ、スピーカー周りで音質向上できる内容を追加することになりました。
音質向上施工開始
バッフルボードを鉄製に付け替えするのと前後して、ドア内部の構造に合わせて、スピーカーから出た音がドアの外に出てきやすいように、いくつか追加施工を行います。
デッドニングは良い?悪い?
「デッドニングをしないと音が良くならない。」と言われているかもしれませんが、それは半分合っていて半分間違いです。
実施すれば必ず音は変わりますが、良く変わるか悪く変わるかは別です。
デッドニングは、車両に合わせた適切な内容かがポイント
適切な内容であれば音の全体が良くなりますが、適切でなかったり過剰施工をすると音が出にくくなる傾向にあります。
「デッドニングしたら締まった低音になったが、詰まった感じの音になってしまった。」というのは、デッドニング後によく聞く話です。
貼りモノがほとんどのため、実施して「失敗した」と思っても、元に戻すとすべて無駄になってしまいます。
戻すのにもお金が掛かるので、「せっかくやったし、音に締まりが出たし、モッタイナイから、そのまま使う」という選択肢になっているようです。
デッドニングではなく、音質向上施工
弊社で行う音質向上施工の一部は、デッドニングと使用材料が同じではありますが、施工箇所や考え方が異なります。
防振材などを貼るという行為は変わりませんが、目的によって施工箇所が変わります。
「デッドニングを依頼したい」とご希望がある場合、弊社ではご希望の詳細を伺います。
ご希望をお伺いしましたところ、「デッドニングをしたい訳では無く、音を良くしたい」ので、ドアスピーカーが鳴りやすいドア内環境などにカスタマイズすることにしました。
内容は以下の3つです。
- ドア内サイドインパクトビームの防振処理
- スピーカー背面から出る音の拡散処理
- ツィーターの防振処理
「1.ドア内サイドインパクトビームの防振処理」を行うと、ドア自体の剛性が上がり、スピーカーからの力を受け止めやすくなります。
スピーカーが空気を振動させやすくなりますので、音がリアルになりやすくなります。
「2.スピーカー背面から出る音の拡散処理 」では、スピーカー直後のドア外鉄板に、拡散材を貼ります。
車ではスピーカーから外鉄板までの距離が近いため、スピーカー裏面から出る音が外鉄板で反射してきて、スピーカーの振動に影響を与えます。
拡散材を追加することによって、スピーカー裏面からの音がスピーカーの振動に影響を与えにくくします。
ボーカル帯域を中心に、音の雑味が取れてスッキリします。
「3.ツィーターの防振処理」ツィーター背面に防振材を貼り、ツィーター筐体の余分な振動を抑えることによって、音波発生点を動かないようにします。
高音は少しの動きで影響が出ます。
動かなくなることで、高音の響きがキツくなくなり、マイルドになりつつ、気持ち良い響きに変わります。
鉄製バッフルと高音質化施工の効果は?
弊社での通常スピーカー取り付け施工時の音質向上ポイントも盛り込んで取付完了しました。
出てくる音は、大きく変わりました。
音が出る瞬間から変わったのが分かります。
高音が気持ちよく伸びますし、サブウーハーだけではない厚みのある低音になりました。
楽器や声もリアルになっています。
お客様からのご感想をいただきました。
当店へご依頼される前に、どんなことをお考えでしたか?何にお困り、お悩みでしたか?
「カーオーディオショップは敷居が高く、気軽に問い合わせをしていいのか不安に思っていました。」
当店を知って、すぐにご依頼いただけましたか?しなかったとしたら、どんな不安がありましたか?
「最初の来店時の対応、説明が非常に丁寧で分かりやすかったので、すぐに依頼をさせていただきました。」
量販店を含む他店があるにも関わらず、何が決め手となって、当店へご依頼いただけましたか?
「1つ1つの作業・効果に関する説明が分かりやすく、納得できた為依頼させていただきました。」
実際にご依頼いただいて、いかがですか?
「依頼前に感じていた音質へのストレスが解消されたと思います。また1つ1つの作業(仕事)が丁寧で次もお願いしたいと思いました。」
ご感想、ありがとうございました!
ご相談はお気軽にどうぞ。
「いろいろやってみたけど、音が思ったほど良くならない。」
「お金掛けた割に効果が薄い。」
取り付け方法などで改善できるかもしれません。
ご相談から承ります。
お問い合わせは、お電話(055-952-3236)か、お問い合わせフォームからどうぞ。
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(株)赤池カーコミュニケーツシステムズ
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