カーオーディオの雑誌には、「デッドニングしないとダメ」という記述をよく見ます。
本当なのでしょうか?
それは施工のビフォー&アフターを経験した方だけが知っています。
車のスピーカーが付いている場所は、「音を出す」という環境には厳しいと言えます。
クルマですから、夏は暑く冬は寒いです。
雨も降りますし、スピーカーも濡れてしまいます。
整備のための穴、サービスホールというものがあります。
移動の際には振動しますし、スピーカーの裏にドアの鉄板があり、外部からの振動も影響します上、スピーカー自身から出た音がスピーカーに影響してしまうという悲しい状態でもあります。
それを、できるだけ音を出すのに適した環境にする施工を一般的には「デッドニング」と言います。
ちなみに…
「空間を閉塞する」という「デッド」が語源です。
デッドニングの施工のひとつに、ドアをスピーカーボックスにする(=穴を塞ぐ)内容があり、本来の意味としましては、これがデッドニングです。
弊社のデッドニングは、現状の環境を分析し、何を行ったら良くなるかという事を考えて施工します。
「音の環境を整えたい」という方にはピッタリかもしれません。
ただし、「デッドニングしないと良い音になるワケが無い」とも思っておりません。
デッドニングしなくても良い音になります。
スピーカー交換して「もっと表現力が欲しい」というご希望であれば、最適解のひとつであると考えます。
一般的なデッドニングは、必ず音が良くなるとは限らず、劇的変化も無い。
一般的に言われるデッドニングは、ドアの外鉄板から内鉄板までをスピーカーボックスとして見立て、主にはドア整備や修理の際に使用するサービスホールを塞ぐ手法です。
付随して、ドア鉄板や内装の振動を抑制します。
デッドニングで音は変わりますが、施工内容によっては、必ず良い方向・お好みの音になるとは限りませんし、劇的変化もありません。
「やらなければいけない内容」ではありませんし、「やらないともったいない」とも思いません。
デッドニングは、音のメリットだけでなくデメリットも。
効果の割には、デメリットの方が大きいかもしれません。
低音が出るように感じるケースもありますが、特定の低音が増えるだけで、全体の量感が不足して、寂しい音になってしまうこともあります。
スピーカーボックスからも音は出ていて、スピーカーボックスの振動を抑制し過ぎてしまうと、本来必要な音も出て来なくなってしまいます。
デッドニングは、経年変化に弱く、定期的なメンテナンスが必要。
基本的に防振材などを貼る施工です。
しっかり施工しないと経年変化に弱いです。
防振材で塞いだサービスホールが、経年変化によって防振材の貼り付け箇所が剥がれて浮いてしまい、塞いだつもりの穴が空いてしまいます。
元々あった防水ビニールも剥がしてしまいますので、貼ったものが剥がれると、ドアの防水機能も無くしてしまい、室内に雨漏れが発生する可能性があります。
定期的にメンテナンスが必要です。
弊社でデッドニングを積極的にお勧めしていないのは、効果の割に、後々のメンテナンスが必要だからです。
「施工したら永年ノーメンテナンス」ではありません。
弊社でのスピーカーボックスとしての考え方
弊社では、「ドア外鉄板から内装までをスピーカーボックス」として考えます。
サービスホールを塞いで、内鉄板から外鉄板までをスピーカーボックスにしてしまうと、スピーカーボックス容積が大幅に減少しますので、低音が詰まった感じになりやすいです。
サービスホールを塞がず、スピーカーと内装との間を塞ぐことによって、ドア全体をスピーカーボックスとして見立て、可能な限り大きな容積を確保し、スピーカーを自然に良好に鳴らす環境を整えます。
現状把握の上で、何がベストかを考え、ご案内します。
デッドニングに限らず、音質向上する内容は車両毎に変わります。
同じ車種でも、まったくの純正状態でない限り、状況は車両個々で変わります。
場合によっては、修理や修正が必要な場合もございます。
現状の状況把握の分解作業は無料です。
現状把握の上で、最適と思われる内容をご案内いたします。