ポルシェボクスター(987)音が出ない原因究明と対策
ハードル高めで憧れのスポーツカー、ポルシェボクスター(987型)です。
ドアスピーカーから音が出ない。修理と音質向上を。
「ドアスピーカーから音が出ない。修理と音を良くしたい。」
とのことで、ご相談にお見えになられました。
装着されているのは、パイオニア・カロッツェリア製サイバーナビです。
不具合発生原因究明作業、開始。
987型ボクスターでの音が出ない不具合発生原因は、経験上、以下3点です。
- オーディオデッキ(ナビ)から出力されていない。
- 純正アンプが破損している。
- スピーカーが劣化や破損をしている。
原因箇所を特定して、修理や改善方法をご案内します。
フロントトランクのアンプを確認。
ナビからの出力も同時に確認。
フロントトランクには、ドアスピーカー用の純正アンプが装着されています。
純正アンプは、ドアに装着されている大きい方のスピーカーを鳴らしています。
純正アンプの配線から、ナビからの音声信号とアンプの動作を確認します。
確認の結果、純正アンプが破損しているようです。
経年変化で破損の懸念がある純正アンプではなく、市販アンプへ付け替え。
破損している純正アンプを交換します。
同じ純正アンプに交換する方法もありますが、製造年が大きく変わらないため、経年劣化での動作不良のリスクは変わりません。
現代の市販新品アンプへ付け替えします。
長くノーメンテナンス・ノートラブルで使う秘訣です。
パイオニア・カロッツェリア製コンパクトアンプ、GM-D1400Ⅱを採用します。
アンプ交換でドアスピーカーから音が出るようになりました。
純正アンプより小さいコンパクトサイズアンプのため、内装を取付すれば見た目は変わりません。
ドアウーハースピーカーの破損を確認。
音が出るようになったものの、低音用ドアウーハースピーカーからの音割れが酷いです。
ドア内装を取り外して、スピーカーを確認します。
音割れしているドアウーハースピーカーを観察しますと、振動板周辺のエッジが破損して脱落しているようです。
エッジが破損しますと、スピーカーのコイルが正常位置を保てずに、周辺との接触で「ザリッ」とか「バリッ」などのノイズも出るようになります。
音質良好でサイズバリエーションが豊富な、米国キッカー製KSシリーズを採用。
純正スピーカーでは、ポルシェならではの高価格な上、音質向上するわけではありません。
スピーカーの修理と音質向上の両方を実現するため、市販スピーカーへ付け替えします。
音質良好で、高音・中音・低音の3箇所のサイズが合致する、米国キッカー製KSシリーズを採用します。
ドアウーハースピーカーは、米国キッカー製KSC6704を使用します。
より高音質になる効果のある硬く重い「鉄製台座」や、内装のビビりや鳴きを防ぐ「空気流通コントロール技術」などを盛り込んでいます。
中音用スコーカースピーカーも交換。
ドア内装には、中音用スコーカースピーカーも装着されています。
クリアな音や音色の統一性などを考慮すると、中音用や高音用の各スピーカーも交換すべきです。
音の通りを邪魔しているスポンジ材を撤去して、中音もクリア感のある音に。
純正スコーカースピーカーを取り外すと、内装のグリル部分にスポンジ材が貼られています。
スポンジ材を剥がすだけで、音の通りが良くなりますので、中音がクリア感のある音になる傾向にあります。
純正スピーカーとは、あらゆる部位の材質が異なる、高音質設計のスピーカー。
純正スコーカースピーカー(左)と米国キッカー製スピーカーKSC404です。
フレーム、振動板、エッジなど、純正スピーカーよりも高音質になる設計です。
KSC404は、ボクスターに合わせて最適化加工済みです。
ドアスコーカースピーカーを付け替えしました。
マグネットサイズも大きくなりますので、より引き締まった音が期待できます。
ドアスピーカー交換後も見た目は変化無し。
低音用ドアウーハースピーカー、中音用ドアスコーカースピーカーの交換後です。
見た目は一切変わりません。
高音用ツィータースピーカー交換で、ボンヤリせず澄んだ音に。
純正ではロクロク高音が出てきませんので、比較的ボンヤリした音になりがちです。
既に劣化しているグリル背面のスポンジ材は撤去。
ツィータースピーカーのグリル背面にも、音の邪魔をするスポンジ材が貼られています。
スポンジ材も経年劣化しているため、触るだけで「ベチャ」っと潰れてしまい、音の邪魔どころではなく、塞いでしまいます。
スポンジ材を残しても音にとって良いことは一つもありませんので、剥がします。
交換するツィータースピーカーの接続は、安定した動作のため、コネクタを採用しています。
米国キッカー製のツィーターでクリア感ある音に。
ドアウーハーおよびスコーカーと同様に、音質良好な米国キッカー製KST2004を採用します。
純正ツィーターとは異なり、クリア感のある高音をしっかり出してくれます。
スポンジを剥がしたグリルを装着すれば、見た目は一切変わりません。
アンプ交換とスピーカー交換完了。
- スピーカーから音が鳴らなかった。→アンプ交換で修理
- スピーカーからビビり音→スピーカー交換で修理と音質向上
目的が無事達成しました。
お客様から、ご感想などをいただきました。
Q1:当店へご依頼される前に、どんなことをお考えでしたか？何にお困り、お悩みでしたか？
A1:ドアスピーカーから音が出ず、悩んでいました。
Q2:何がきっかけで当店を知りましたか？(インターネットの場合は、検索ワードをご記入ください)
A2:ネットで ボクスター 987 スピーカー で検索しました。
Q3:当店を知って、すぐご依頼いただけましたか？しなかったとしたら、どんな不安がありましたか？
A3:遠方なので時期を考えていました。
Q4:量販店を含む他店があるにも関わらず、何が決め手となって、当店へご依頼いただけましたか？
A4:過去の取扱い実績がネットでわかりやすかったからです。
Q5:実際にご依頼いただいて、音はいかがですか？(できるだけ具体的に教えてください)
A5:とても満足しています。これからは走りだけでなく音楽も楽しめそうです。
千葉県富津市からお越しの岡本様、ご依頼ありがとうございました。
ボクスターでの不具合修正や音質向上、ご相談から承ります。
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