ボクスターで音が悪いとお困りの方へ、音質向上のご提案

スポーツカーメーカーとして有名なポルシェですが、高級車の一面もあります。
スピーカー交換を実施したポルシェボクスター987型
今回ご依頼のポルシェ・ボクスター(987型)にも、2名の少ない乗員のために本格的なオーディオを純正採用しています。

本格オーディオの組み合わせだが、スッキリしない

スピーカーの数が多いだけでなく、音を良く聴かせるための組み合わせになっていて、高音・中音・低音の3つの帯域を専用スピーカーが受け持つという「3ウェイ」構造になっています。

しかしながら、実際の音を確認しますと、どうにもスッキリしない音という印象があります。

長時間、「聴きながら走行しても疲れにくい」というコンセプトかもしれませんが、「ドライブを快適な音楽空間で過ごしたい」というニーズには少々物足りないように感じます。

ポルシェ、状況確認します。

まずは分解して、どのように組み合わされているかを確認します。

ポルシェボクスター純正ツィーター
高音専用スピーカー(ツィーター)は、ダッシュボート上に内蔵されています。
素子を測定して再生周波数を計算すると、7000~8000Hzより上を再生するように設定されているようです。

通常市販されているツィーターは4000~5000Hzより上を再生するように設計されていますので、かなりの高音特化型です。

ポルシェボクスター中音用スピーカー
中音用スピーカー(スコーカー)は、ドア上側の内装側に装着されています。

同様に素子を測定して再生周波数を計算、400Hzより上を再生します。
ボーカル部分も含めた、通常の音の部分を再生する設定です。

ポルシェボクスター低音用ウーハー
低音用スピーカー(ウーハー)は、ドア下側に内蔵されています。

スピーカー周辺に素子はありませんでしたが、ここだけを再生すると、既に低音だけの再生になっていましたので、車体側でローパスフィルターが掛かっている様子です。

スピーカーの材質は紙。悪くないけど重ったるい。

スピーカーの材質は、すべて紙のようです。

ポルシェボクスター純正スピーカー
オーディオ用スピーカーとして「紙」という素材は、振動する際に固有の音を持ちにくいので、音は決して悪くないはずなのです。

しかし、コストに左右される純正スピーカーでは、ボンヤリした音になりやすいです。

固有の音を持たないという有効特性の反面、振動板としては「重い」のです。
言い方を変えれば「動きにくい」&「止まりにくい」のでスッキリした音になりにくいのです。

振動板としては軽く動作できる素材のものに変更すると、ボヤボヤした音の解消につながりやすいです。

アメリカ製=大柄ではない。しっかりリアルな音

スピーカーの機種は、弊社デモカーで試聴の上で決定しています。

アメリカ・キッカー製KSシリーズを採用です。

「アメリカンサウンド」と言いますが、しっかりリアルな音を鳴らしてくれますので、アメリカン=大柄というイメージは払拭されます。

ポルシェボクスターに装着するキッカー製スピーカー
3箇所スピーカーがありますので、それぞれに用意します。

ダッシュ上のツィーター部分はKST204(税別19,000円 8%税込20,520円)
ドア中音スピーカーはKSC44(税別17,500円 8%税込18,900円)
ドアウーハーはKSC674(税別25,500円 8%税込27,540円)

キッカーは世界中で人気があるせいか、見た目が精巧なコピー品も数多く存在するようです。
スピーカー内のコイル巻数も大幅に少ないようですので、音は比較するまでも無いです。

弊社では、正規輸入元(株)オージーからの仕入れですので、商品は間違いありません。

自動車用スピーカーを取り付けするのには、固定台座が必要です。
ポルシェ専用スピーカー固定台座は、どこからも発売されていません。

台座の材質も重要

台座は木材などで作るのが多いと思いますが、経年変化に弱い点とは別の弱点があります。

弊社で音の比較実験をしましたところ、スピーカーの台座としては、硬い材質のものの方が、より細かいリアルな音を出してくれる傾向にありました。

実験結果を基に、純正のプラスチックやプロショップでありがちな木材削り出しではなく、鉄&アルミ製台座を工夫して使っています。

ポルシェボクスターウーハー交換
ポルシェと言えども、基本的部分は変えません。
ハードルが高くても、考え方を曲げてしまうと音にも悪影響です。

細かい工夫をして良い音が出れば良いのです。

見た目を変化させずに良い音に

ポルシェボクスタースピーカー交換後
スピーカーの内部交換と一部加工ですので、取付後の見た目は一切変わりません

手間は掛かりますが、スピーカー交換のみでも充分にしっかりした良好な音に変化しました。
屋根をあけたドライブでも楽しめることでしょう。

音が調整できるナビを装着済みでしたので、イコライザー以外の部分は調整の手を入れさせてもらいました。

ユーザーさんが手を出しやすいイコライザーは、調整の楽しみを残しておくために、フラット(無調整)で出荷することがほとんどです。
イコライザーは、ご希望があれば調整いたします。

高級車でも解析して何ができるかご提案します。


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